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スターティングノート

2022.12.23(金)雪IMG_9546.jpg
「人間いつかは死ぬ、必ず死ぬ」ことは誰もが理解している。しかし自分の場合は何時(いつ)なのか?を深く考えたことなどなく、何の根拠もなしに「80ぐらいまでは生きるだろう」と思っていた。そんな76歳を目前にしたある日「進行性胃がん」がみつかり、胃の2/3を摘出する手術には成功したものの、腹部全体に播種が転移していることがわかり、主治医から余命を告げられることとなった。
「あと半年」は、かなりのショックではあったが、これを機に死ぬ時期と死ぬ場面が頭に浮かび、「死」について考えるようになった。

「告知」は死の宣告に等しく、下手すれば精神的なダメージでがんと闘う気力をなくしてしまうかも知れない。それでも余命を告知するようになったのは「残された時間を有意義に過ごすため」なのだろう65歳ごろから「エンディングノート」を創っていた。これはある意味私にとって「魔除け」のようなもので、そんなに早く必要になるとは思ってもみなかった。

 人生の「多くない残された時間」に何をなすべきか? を考えた時、まず浮かんだのはカミさんの混乱を最小限にするため「エンディングノート」の完成を急ぐことだった。
最近ではイメージの悪いエンディングではなく「スターティング」というポジティブな名のノートが出現している。
 あれから2年4か月経っても、おかげで生かされている。今では「余命告知」はがんとともに生きるための「スタート」だったのだと思うことにしている。


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